オンライン連続講座&茶話会の「生物多様性の杜」が第6期に突入しました。ただいま参加者絶賛募集中です。
今回5回の講座を通して学ぶデーマは「生物多様性と文化多様性」。
二十四節季七十二候をはじめ日本の芸術や先住民の精神文化についてなど様々な話を連続して行う予定です。
生物多様性の喪失は、文化の多様性の喪失に直結します。
最近朝ドラで小泉八雲もモデルにした「ばけばけ」が始まるせいで小泉八雲が注目を浴びていますが、彼の代表作である『日本の面影』にこんな文章があります。
「この神々の国では樹木は人間から大切に育てられかわいがられてきたので、木にも魂が宿り愛される女のように、樹木はさらに美しさを増して人間への感謝を示そうとするのであろうか――」
日本文化の中で草木は常に大きな役割というより、精神文化の基層を担ってきました。
八雲も日本人が草木、とりわけ樹木を大切にすることにびっくりしたようです。
しかし、残念ながら今わたしたちの日常の中では、常に草は「敵」として根こそぎ刈られ、除草剤がふりかけられ、草刈りをしていないと近所に責められる、巨木は危ない!と次々と倒されたり、見るに堪えない強剪定が行われています。
草木へのまなざしがここまで変わってしまった、あるいは失ってしまったことによって、わたしたちの文化や風景も大きく変わりつつあります。
わたしにとっては残念な方向へ…
生物多様性と文化の多様性は切り離すことはできません。
先日、聞いた話ですが、95歳のおじいさんが、雨あがりに草刈りをしてはならないと言うので、なぜ?と聞いたところ、雨の日は虫たちが草葉の陰に避難している。雨あがりの時にはまだ身を隠し動いていない。そんな時に、虫の棲み処を奪うようなことはしてはいけない。と答えたそうです。
小さな一寸の虫や草木にも魂を感じるまなざし、そんな自然観が、「虫送り」「草木塔」「鮭供養」などさまざまな行事を生み出してきたんだなぁ…と痛感しました。
生物多様性と文化多様性を考えることは、現在の日本の文化をある意味「撃つ」ことにもつながります。
そんなこんなをみんなで考え、知恵をしぼり、日々の行動に活かしていく。
「生物多様性の杜」は、そんな場です!
ぜひ、お申込みください。
お時間がない方には、講座のアーカイブのみ受け取れるプログラムもあるそうです。
シェアも大歓迎!
・・・・・以下、HPより一部転載・・・・・
生物多様性の杜 第6期(2025年10月~2026年4月)募集開始!
同じように緑に見えても、木や花の種類によって集まる鳥や虫も変わってくる。
土の中にも菌類や微生物、いろんな生き物の働きがある。
人間社会で生きていると見えないけれど
この世界は小さな「食う・食われる」の関係が積み重なって絡まりあっていて
全ての生き物・命は繋がっている。
生物多様性を学ぶことは、その見えない繋がりが見えるようになること。
繋がりが見えると、自分が何をすべきかが見えてくる。
その繋がりこそが、サステナビリティであり自然と共に生きることだと私たちは考えます。
仲間と一緒に生物多様性とは何かを学び
自分に何ができるか、みんなで何ができるかを考え、動いてみませんか。
生物多様性の杜 第6期に向けて
テーマ「生物多様性と文化多様性」
地域の固有性は、その地域の動植物や自然環境の固有性に起因しています。人々が育んできた衣食住、言語、信仰、芸術など人間活動のすべては、生物多様性にささえられています。
自然と文化は、決して別々に存在することはできません。
ある生き物が、地球上から絶滅するということは、それを使う文化、食べる文化、語る文化、祀る文化の消失につながります。実際に、産業革命以降、あらゆる生き物がすさまじいスピードでわたしたちのまわりから消えていった過程は、自然を賢く利用してきた伝統的文化や生活様式が崩壊する過程と同時進行でした。
近代から現代にかけて、自然を思い通りにあやつることを目指した人類が、自ら手放した日々のいとなみ、気づかないまま失ってしまった精神文化を取り戻すことは可能なのか?という問いに対する答えは簡単ではありません。
しかし自然と人が紡いできた文化の喪失が、物質的な「豊かさ」と引き換えに、大衆文化の画一化、貧困さを招き、わたしたちが疲弊していることは間違いありません。文化は今や消費するものに変貌し、自己満足や承認欲求の道具と化しています。
文化とは、人々が習得し、共有し、次世代へ伝えていくものです。
日本列島各地で暮らす人々が育んできた文化の基底には、生きとしいけるものへのまなざしがありました。今、わたしたちは、何を受け継ぎ、何を伝えていくべきなのかを選択する時代に突入している気がしています。
わたしたちは、次世代へどんな行動様式や生活様式を伝えることができるでしょうか?
坂田マサコ
詳しい講義内容やスケジュール、申込み方法などは以下のページをご覧ください。
https://sakatanomori.wixsite.com/joinus



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